見守る保育とは?Ⅱ
環境は、その子が今できることより、 少しだけ背伸びの必要 なものであることが大切です。
例えば、 物を取りたいと思うときには、その子が到達できる地点より少し先に欲しい物を置いておくとか、保 育者に抱かれたいと思えば、 少し離れたところで抱くために待って いるようにするのです。
その子の発達をよく見て、その子の発達の少 し先に課題を置くために、発達過程を理解することが保育者の専門性のひとつです。
また、保育者自身も子どもにとって環境のひとつとしての役割を担っています。
子どもが大人とのかかわりを求める何らかのサインを 出したときには、必ず気づいてこたえなければなりません。そのため に保育者は子どもに密着するのではなく、いつも少し離れたところで 「見守る」必要があります。
子どもが欲していることを「やってあげる」 のではなく、かといってただ「見ている」だけではなく、ひとりひとり の子どもの発達過程をしっかりと「見て」、しっかりと 「守る」、そして 発達に応じた適切な「援助をする」。
それがMIMAMORU 見守る保育なのです。
参考文献:MIMAMORU見守る保育 藤森平司 著