環境構成

見守る保育の人という環境 〜食事〜

見守る保育の人という環境 〜食事〜

乳児の食事は授乳期が終わって自分で食べ始めるまで、 人のほかの子どもが食べるのを見ながら食べることにしています。

それによって、食べる意欲をもち、食べる方法を見ることによって学んでいきます。 最近になって、食欲、好き嫌いは 子ども集団が影響することがわかってきています。

「食」は 「摂取」ではなく、「営み」なのです。

 3歳児以上の食事はセミバイキング方式で行われます。 

当 番の人に自分の食べたい量を伝え、よそってもらうスタイルで す。

子どもたちが人とかかわる場面をあえて設定しています。 

何でも好きな物を取り放題、自分で勝手によそって自分で勝 手に食べるというスタイルではありません。

会話を通して子ど もたちは、自分の言葉で自分の考えを伝えることを学び、相手 の考えを理解しようとする力をはぐくんでいきます。

そして、 今日は自分はどのくらい食べることができるのだろうかという 見通しを立てることも学んでいきます。

座席は決まっておらず、早く来た人から着席します。 「いただきます」は、みんなそろってからしますので、早く座った子は 長い時間待たなければなりません。 

しかし、早く来ることで、 好きな場所に、好きな友達と一緒に座ることができ、食べ始める前にいっぱい話すことができます。

 一方で、 待つのが嫌であれば、席は残った空席からしか選べませんが、いただきますの直前まで本を読んでいて、みんなそろったころに行くこともで きます。 

保育者は空席ができないよう机の数を調整し、子ども たちが自然に会話を始められるような環境を用意します。

参考文献:MIMAMORU見守る保育 藤森平司著