何から始める?見守る保育
新しい保育を始めようとすると、何から始めていくべきか、何を取り入れるべきか、まず迷います。
その時の一つの考え方として、今の子どもたちに将来必要な力は一体どんなものがあるのかを考え、それに応じた保育をしていくことではないでしょうか。
では、子どもたちが将来必要な力を身につけるためには、どんな保育をしていけば良いのでしょうか。
数多くある必要な力の中に、しっかり意見を言える力というのがあります。
子どもの権利条約第12条にもありますが、意見表明権のもと、子どもたちがしっかりと自分の考えを伝えるれるようになることは基本中の基本です。
では一体どのようにその力をつけられるように環境を整えれば良いのでしょうか。
それこそ見守る保育が大切にしている、子どもとの距離感が大事になってきます。
遊びの場面でも、食事の場面でも、お昼寝の場面でも、先生が全てをリードして子どもたちを動かしていくのではなく、子どもたちがそれぞれのシーンで選択していくことを保証し、先生はそれを良い距離感で見守ることで子どもたちは自分の意思で、自分の気持ちをしっかり伝えることができるようになります。
具体的には、例えば食事の場面では子どもたちが自分の食べたい量を配膳係に伝える環境を用意するだけでも意見表明を促すことになります。
「やってあげる保育」から、子どもたちが「やりたいことを保証する保育」に考え方を転換するだけで、子どもたちが意見表明できる場面はたくさん増えます。
ぜひまずは、子どもたちが自分の考えをはっきり伝えられる場面をどれくらい作れるかを考えてみましょう。